導入編

 ブライの演説

  「我々はまぎれもなくここに生きている  しかし、人間はそれを認めようとはしなかった。   そればかりか、目にもあまり残虐な手段を尽くして、  われら同胞の命を排除 した。   あたかも裁きを下す者のごとく、  あたかも彼らがその権利を有するかのごとくだ!   命に優劣があろうか。   生きるという切実なる思いに優劣などあろうか。   ただひとつの生を謳歌する命の重みに優劣などあろうか!  あるはずがない!   しかし、人類は目に見えぬ天秤の上に我々を載せた。   それが仮に彼らの権利であるというのなら   その逆もしかり!   我々がその権利を有することも可能なのだ!




大亜細亜連邦国歌(1番のみ抜粋:解読可能部分)
名前:遠い海から来た優衣    日付:10月24日(日) 23時55分
大亜細亜連邦国歌(抜粋:解読可能部分)

興亜♪ 大成♪ 万苦をしのび♪

大乗遷都♪  何をか哭(な)かん♪

支えし大悟♪ 黙して堅固♪

功を奏して♪ 集え♪ 彼の都♪

死して荒き♪ 我が祖国よ♪!!



下記の各「〜についての質問」部分をクリックすると、該当部分へとジャンプし、
画面の上下スライドの手間が省けるようになっています。


 作品世界についての質問

 新造人間についての質問

 鉄也・ルナについての質問


 亜細亜連邦についての質問


作品世界についての質問


1:稲妻モノリスはなんなの?

 小説版(*)ノベルズ版では、ただの雷だった(ちなみに、アニメ版も)。
 なので、基本的には“単なる偶然”と捉えておいていいのでは?
 
 ただし、オープニングで出てきたキャシャーン神の像は左手に雷の形をした物をもっていたのに、
 後半では左手が壊れてなくなっているらしい。
 そういう意味では“神の意志”かも?

 他にも、“永遠に宇宙を飛び回り続ける輪廻の象徴”とか“
 過去へタイムスリップする為の機械”とかいう説もあるみたい。

  * 集英社スーパーダッシュ文庫 特別編集

    「THE LAST DAY ON EARTH CASSHERN」 (税込み定価600円)
  
    のこと
    著者は北条・匠(ほうじょう・たくみ)
    帯裏はそのままA5変形・帯状ポスター。カラー口絵9頁
    巻末に監督:紀里谷・和明(キリヤ・カズアキ)のメッセージ収録


 <5月22日に2回映画を観て分かったこと>
 
   モノリス稲妻は、この映画に合計3回出てくる。


 1: 低くたれ込めた暗雲の中、雲の中に稲光が走り、雷鳴が轟く。次の瞬間、稲妻の形をした
   モノリスが、瞬時に培養槽の中に突き刺さる(周りには屋根を突き破っただけで被害はない)
   モノリスの先端は、まるで物理法則を無視したかのようにその先端は雲の外に達している巨大
   なもので、天空の先端は見えない。

 2: 次は、バラシンとキャシャーンが決闘し、バラシンが絶命した直後に、第7管区の住民の居
   た遺跡から第七管区の引きのカットと共に、居住民のいる辺りから、雷鳴と共に稲妻が立ち
   上って来て、(ロングショット)そのまま、まるで~の意志があるかのように・・・転移する。
   キャシャーン=鉄也は次のカットで、第二管区の東博士の研究所、新造人間が産まれてきた
   プール(培養槽)に落ちてくる。
   と同時に、以前新造人間を産んだ研究所の稲妻モノリスは「まるで役目を終えたかのように」
   崩れ 去る。

 3: 最後に登場するのは、ブライや上條中佐が死に、ルナと鉄也がはじけ飛んだ最後のシーン
   の後、二人の周りに辺りの亡くなった魂を集い光の矢(稲妻?)に・・・・
   その星を出て、光の柱は宇宙を走る。
  
   惑星を幾つもくぐり抜け、ある惑星の木星相当の巨星や、ある惑星の「月」(ルナ)らしき脇を
   通り、地球に似た緑(ミドリ)あやなす星の大地の湖(海?)に落ちる。
  
   それは、この惑星で再び「あの稲妻モノリス」の形となってそびえ立った・・・・

.




2: ブライ達が生まれた研究所からたどり着いた城(兵器工場?)は、歩いて行ける距離なの?
  そのわりに、ジャングルや雪山を越えたっぽいけど、ミドリさんは長距離行軍に耐えられた?
  (どこで死んだの?)



  映画の三分冊パンフレットの「解説書」編の19頁目の右上にある「大東亜連邦地図」を観ると、
  我々と異なるこの「平行世界」での「ブライ達の城」のある第三管区は、現在のモスクワ近辺に、
  そして上條将軍の侵攻指揮の分都(首都ではない)第二管区は満州付近にあることがわかる。
 
 おそらく、近くまでは奪った車で移動して、雪山からは徒歩に切り換えたのでは?

このある方の意見がもっとも妥当そうです。
 
<5月22日に再度2回映画を観て分かったこと>
 

 
第七管区付近で車が乗り捨てられた先、ミッチー内藤が現場を調査に来た先にはもう山脈がみえ る。
 その脇を上月の車が走り抜けていく。
 
 
汚染地区もこの近く


 「ミドリは途中からブライにおぶってもらっていたような…それで体力を温存できたんじゃないのかな?」

  死んだのは城についてから。
  後半になってからも、ミドリとブライが会話するシーンがある。


3: ブライたちが拠点にした、あの城はなに? 偶然見つけただけ?
   かつて滅んだ国の何かの軍事工場なんかでは?


  
 ノベライズでハッキリと語られているワケではないのだけれど…
   「かつて、大亜細亜連邦共和国と戦っていたヨーロッパ連合の基地の一つ」
   と誰かが言っていたので、それが正解なのかも。

   「もしかして、かつてアニメ版でブライキングボスが住んでいた城なのかな?
   この辺でアニメ版と関連づけているのかも」
 
   とか思いながら見ていたが、さすがに違
うか・・・

  人間の追撃から逃れてブライ達がたどり着いたのが城ではあるが、
  「潜在意識」で、「第七管区の自分たちの故郷に帰りたい」
  と思いながら、帰れない。
  そこでキャシャーンの伝説と、彼等の噂又は言い伝えにあった
  「城のあるという方向に向かって」歩いたという考え方もあるかも。
  そして「ブライの天性的な生きる意志」が天性の堪を効かせ、
  無意識に探り当てたとでも考えるしかないのでは?


 *
ちなみにノベライズでは、城に置き手紙があり、
    
   「この城にある力をもって世界を守るもよし、滅ぼすもよし、
    全ては~とその御使いのおぼしめしである」
   

   という旨の文が書き残してあった。

4: 最前線や、第七管区は歩いて逝ける距離っぽい。
  これ以外にも、場所の距離感がいろいろと変。

   
 もともと4時間にも及び、二部構成にでもするべき長編を、上映の尺である
    2時間に無理矢理短縮したので、移動のシーンが省いてあるだけでは?
    パンフの地図と、手持ちの「世界地図」によると第七管区とブライのお城は
    モスクワの東らへん。





5: キャシャーンやルナ、東博士が、なんか急にあるシーンから次のシーンで移動してワープしてたりするんですけど?
 
 
  これについても、単に移動のシーンがカットされているだけです。
   DVDのノーカット版が発売されることがあったらフォローされると
   期待出来ますが。

 
 <5月22日に再度2回映画を観て分かったこと> 
 によりモノリスの作用によるワープということが判明しました。よって訂正します。
 キャシャーンについてはモノリス稲妻の箇所の解説を参照・・・
 ルナはキャシャーン鉄也がバラシンと戦っている間に、新造人間の素体となる第七管区の民と
 共に亜細亜軍に拉致されてきた。
 そこで車両内で人体解剖を行っていたと思われる東博士(おじさま)と再会。
 東博士は、上條息子(中佐)のブライ城侵攻の際に、指揮官用機から強襲揚陸艇で上條息子と
 共にブライ城に降りたっている。
 

   なお、小説版では「上條中佐」の計らいで、輸送機でブライの城付近
   まで運んでもらってます。

6: あの粘土(クレイ)アニメは何?意味は?


   とりあえず、アクボーン(宮迫)が見てた映像を列挙します。

   「キャシャーン神の像から白い鳥がたくさん飛び立つ」

   「飛び立っていった白い鳥たちが再び像に集まってくる」


   で、それぞれを、デカイ目をしたキャラクター(後でアクボーンそのものと判明)
   がじっと眺めている感じだった
   確たる根拠はないけど、心象風景か何かだと思う。
   アクボーンは人間時代に第7管区であのキャシャーン像を見ており
   (よく見てなかったが確か第7管区でもあの像が見えてたはず)
   最初に雪山であの像を見たときに見覚えがあって微妙な 顔をしていたのだと思う。
   クレイアニメ調なのは彼のキャラクター 設定に合わせているんじゃないかと。


7: GLAYの「玉鉄」はどこに出てるの?


   
玉鉄の登場シーンの解釈は2説あります

   (イ)説
   哲也の戦死を伝えに来た軍人
  
   (ロ)説
   寺島進に鶴田真由(ブライの前世での妻?らしき女性)を銃殺しろと
   命令されて、泣きながら拒否をしていた兵士役が玉鉄?
   (結局は、代わりに鉄也が殺した)



8: GLAYの「HISASHI」&「TAKURO」の登場シーンは?
   バラシンとキャシャーンの対決シーンの少し前、第七管区襲撃の際に
   兵士に抵抗しようとして殺される若者二人の役が二人なのでしょうか?

   そのとおり。
ちなみに老医師の処に踏み込んできてよそ者を入れるなと言ったのも
   この二人です。
<5月22日に再度2回映画を観て分かったこと>


9: 森口はどこに登場してる?

   「森口」はルナの母親役

   肖像画のほか、遺体としても一瞬だけ出てた 。
   
   ルナが母の肖像を見ながら、「戦争なんて〜」と言ってるところで、棺に眠る
   彼女の母親に黒い網(ショールかベール)をかぶせるのを、
   幼少のルナが見つめる回想シーンがある。
  
   ミドリとイメージが被るキャラなので、整理されたと考えるのが妥当かな?




新造人間についての質問



 1: 新造人間達ってどうして第七管区に向かったの?
    車の運転とかどこで覚えた?どうして城につ けたの?
    冒頭雪山を彷徨うシーンで、ブライが手にしている鍵はどこから得たの?何なの?
  


 新造人間達は、元々は第七管区の少数民族かつ、オリジナルヒューマンだったわけです。
 ですから、復活した後も、例え表層の記憶部分になくても、深層意識や本能的な感覚まで消去
 されるわけではないので、故郷に帰ろうとしたのでしょう。

 車の運転は、丁度「記憶喪失の人間」が「果たして車を運転出来なくなるの?」ということを
 考えてみればすぐ分かるかと思います。

 バラシンの車の運転や、剣の使い方、サグレーの身のこなしかたは大脳ではなく、せき髄と
 小脳の働きによりものです。
 上記の「彼等は元々は人間」ということを思い出せば、過去の生活は忘れても、このようなもの
 は忘れ得ないものだと思えるのではないのでしょうか?

 また、ブライは生前、あの城と何らかの関わりがあったか、少なくとも地域の情報と知っていた
 可能性があると思います。 あの城はこれまでに述べたように第七管区から歩いても、なんとか
 いける距離(それでも現代人にとっては歩ける距離か微妙ですが)なので、生への執着に突き
 動かされた彼等が部落へ帰っても又殺されることを本能的に感じて半ば無意識にあの城主の
 築いた「城」に向かったのではないでしょうか?



 

 2: 冒頭雪山を彷徨うシーンで、ブライが手にしている鍵はどこから得たの?何なの?
    あと鍵はルナがブライ城に行った後で、ブライからルナに託されるけど、あれは何なの?
    どういう意味があるの?

  なぜ、あの鍵をブライが入手出来たのかは不明。ただ、映画を6回観た私の所見では、
  少なくとも、雪山で、ブライ様がクローバーのデザインに似た物を左手に持っている。
  これは後に鍵をルナに渡すシーンで「同じものだと」わかる。

  少なくとも雪山でミドリをおぶっていたシーンで、彼女から受け取ったかのようなことを推測
 させる動作がある。
 (DVD視聴まで保留)
  

 あの鍵は、城の玉座の「向かって」右側の扉を開く作用がある。後半最後の戦いに鉄也が行く
 前ルナが渡された鍵を使用して入ってみると、植物の新芽が芽を出していた。
 この後、最後の巨大ロボを動かすスイッチを押す際に、「私には出来なかった」旨を彼が独白
 してるので、ブライがミドリに託されて果たせなかったことを、ルナに預ける意味で鍵を渡した
 ようにもおもわれます。

 
<5月22日に再度1回映画を観て、鍵の入手シーンの分析を保留。もう一度みても、はっきりと
  シーンが分析出来ず、雪山でブライが左手に持っているクローバ状のデザインのもの(鍵)が
 誰から入手したのか、確認出来ないので、DVD発売まで入手先の考察を保留します>

 
   


 3: ブライ達一行が城に着いて落ち着き始めたときに、サグレーがアクボーンに無理矢理注射
   し、バラシンは自ら打った注射は一体何の薬品なの?
   あと、どうして彼等が入城すると、城の電力が入ったの?


  <5月22日に再度2回映画を観て分かったこと>
  オリジナル台本にはある筈ののシーンが、2時間に削られたことで、かなりカットされて
  いる為に、直接その働きを知るシーンはないです。
 
  ただし、前後の描写からみて、

  イ:あのロボット兵達にリンクして、指示を出せるような仕掛けの為の薬品。
  ロ:新造人間達の結合組織の構造を安定化する為の薬剤。
 
  どちらかであるとは思います。
  なお、あの展開からみて、ブライやサグレーも当然、その前に打っていたと思われます。
  一方

 
 (5月25日、更に映画視聴。サグレーがアクボーンの背中に撃ってた器具と、
   バラシンが肩口に自ら向けて、撃っていたものは違うデザイン。鋲打ち銃に似てる・・・・)

  よくダンボールを組み立てる時に使う大型ホチキスにも似ている。
  ですから、御指摘のとおり、接合されたばかりで、不安定な体を固定する役目なのかも?)

  「そこまでは考えすぎ!細胞及び筋肉組織の抑制(ドーピング) もしくは
   ボディスーツの接合辺りが適当な解釈では?」
  との意見もありました。留意しておきます。
  
(5月24日。ロボットとのリンク機能はスーツの方にあるらしいと映画を観て分かったので、
   イ説を撤回しました)


  あと、シーンを注意深く観ていくと、城の地下プラントのカットで「アクボーン」が暗いので、
  分電盤らしきものを探りながら、何か明かりを探そうと触れているうちに、丁度彼の目の
  高さにスイッチボックスがあり、彼がスイッチを入れるシーンがある。

  以後

  1:継電器の「ガーッシャーン」というリレースイッチのリモコンスイッチの起動
  2:大型継電器(コンダクター)が入り、大型発電機が始動(歯車が廻るカット)
  3:電圧が一定量・安定になると、最後に電源供給機のリレー継電器が入る
  4:各所にリレースイッチで順に電気が入力(電灯が順に灯っていく・ライン稼働)
  5:歯車が廻るカット→工場の自動生産ラインが稼働

 もちろん地下になんらかのエネルギープラントがある筈です・・・
 石油か、原子力か、水素か・・・未知のエネルギーか何かは分かりませんが、ブライ城が平地
 にあるというのは不自然ですので。
 (単純に「お城」として使うなら山岳や守りやすい峡谷に作りますので)
 主に生産を目的として一から造られたものみたいです。(冷却は地下水かな?)
 となるわけです。
 城の生産プラントが稼働してからは城周辺に雪が無くなっていることからみて、かなりの
 熱を生産できるプラントがあるのでしょうね。

 画面が暗く、さりげない描写の為、気づかない方もおられるかと思いますので、
 敢えて挙げておきました。
  

 


 4: 新造細胞で生まれ変わった、キャシャーンやブライ達四天王の身体能力はもの凄いのに、
    一方で刃物で刺されたくらいで死んでしまうのはなぜか?

  この辺は、新造細胞が関わっている。
  新造細胞は意志の力の影響を受けて、特定の方向へ進化する細胞であり、
  憎しみの力で動いていた新造人間達は、憎しみを捨てた瞬間その力を失っ
  てしまった。(ノベライズ読んだ方の意見)
  
<5月22日に再度2回映画を観て分かったこと>
  映画の中でも、ブライが自分の存在に疑いを持った
  雪山のシーンで結合された組織の傷跡(手首)が開いて血を雪上に滴らせるシーンがある。
   

  一方「生物である以上、いくら能力が高くても、循環・維持器官は同じ、
  急所を刺されたら、たとえ新造人間でも、やはり死ぬよね」  
  の意見があります。




 5: 前半の雪山のカットで女性型の新造人間が赤ん坊を雪中に埋めていたけど?
   赤ん坊型の新造人間なの?


  
新造人間は、オリジナル・ヒューマンである第7管区の少数民族の死体を材料に
  再構成している。

  
再構成のターゲットに幼児が含まれることは希なはずだけども、あの結果を見ると
  やはりいたのでしょう

  ちなみに「老人」の新造人間は、画面上では見られないので、細胞が不活性になって
  いる老人は研究対象外だったのかも・・・・だから老医師はさらわれなかったのかな?


  
その他の有力意見
  
「第七管区にいた時のブライの子供? ブライの人間だった頃の自分の妻の赤ちゃん
   じゃないかな。  
   妻と子供が殺されてたけど、その子供が新造人間として復活したが雪山で死んじゃったと」


 6: あの城で座っていた骸骨は何者なんだろ。
   昔 ロボット部隊作った人でしょう、何してたんだろ?




   かつて、大亜細亜連邦共和国と戦っていたヨーロッパ連合の基地の一つと思われる。
   そこの管理者だと思う。
  
   奇しくもブライと似た服装とマントをしている。
 
  小説での描写、「なぜあの手紙を遺したのか」は、彼の遺体にでも聞かないと、
  永遠に解らない謎・・・・



 
7: 四天王たちが死に際に見た映像
    (正しくはブライについては「見えたが否定した?」、又は「否定したかった」もの?)
    あれは何なの?

  生き返る前の自分の記憶。
  自分達が「かつて人間だった」事を思い出し、これ以上争う必要のない事を悟ったのだ
  と思う。『そういうことだったのか・・・赦すよ・・・』   

補足:バラシンが観た菩提樹とミドリの姿は、いわゆる彼岸の世界の表現と思われます。(ミドリはこのときは既に死んでいたはず)

それが見えることで、走馬灯のように、自分のこれまでの人生(誕生したばかりの、新造人間にはありえないはずの)を垣間見て、さらには、生前のサグレーとの関係も浮かんできたのでしょう。



 8: 第七管区で勝手に閉まる石の扉はなんなの?(その後、勝手に開く)
   バラシンの能力なら、扉を飛び越えてキャシャーンを追えるはずでは?

  あの街の防御システムの一つなのだろう。
  (歴史に詳しい方は、ギリシアのポリス都市国家、中世の荘園や
  城壁都市を思い出してみて!)

  確か、勝手に開いたワケではなくて、鉄也キャシャーンが自力で開けたんだったはず。
 
  新造人間はタイプによって能力が違うので、バラシンには越えられなかったのでは?
  (ブライなら飛び越えてただろうね)
  あるいは、キャシーンの目的がルナである以上、扉を乗り越えても意味がないと判断した
  可能性もあり。


 9: ブライが倒され、ルナが東博士に頭を撃たれて殺されたが、彼女はブライの血
    (新造細胞)に触れて復活できたのに対し、
    ブライ本人や既に倒された四天王は復活できないのはなぜ?

  たぶん、そこが意志の力なんだろうね。
  サグレーやバラシンは満足したからだとして、
  ブライの場合は満足というよりは諦めたからじゃないのかな?
  それで、ルナに混ざったのはブライの最後の憎しみのカケラだった。
  ノベライズにそれっぽい記述はある。



 10: 他の3人の新造人間に見えて、ブライに見えなかったか、否定したかったものは?

 
人間だったときの記憶や感情。
 なお、サグレーとバラシンの思わせぶりなシーンや、死ぬ間際の「そうだったのか・・・」
 等の解釈も上記前提とすれば

 「第7管区のオリジナルヒューマンであったもの同士なら、前世で互いに恋人同士だった
 可能性はぐっと高まる」 と言えるのでは・・・




 11:  ミッチー内藤が新造細胞の溶液に浸かれば死なずに済むと培養槽に向かって
    這いずり廻って、結局力尽きて いたけど、生き返ることが出来るの?


  
オリジナルヒューマンでない「一般」の人間が新造細胞を取り込んでも、
  鉄也やルナの様に必ずしも再生できるとは限らないので、五分五分と
  いったところ。

  仮に再生しても、皮膚が筋肉の強化に耐えられず破裂する可能性あり。
  「内藤ミッチーが、あんな細身で筋肉強化したらプロポーションがおかしく
  なっちゃう!!」
  という貴女の疑問については、用語編(ハ)を参照)
  ルナのように部分的な取り込み→再生の形に成功しても、致命傷を負った
  人間が完全に再生できるかは未知数。

  もっとも意志の力で個性を持つ新造細胞の進化形質なら、内藤ミッチーが知的な方向での
  新造人間としての進化を望み、新造細胞もこれに応える可能性ももちろんある。
  

* なお小説版では、ブライの血(新造細胞取り込み)によりルナの復活も一時的なものとある。

 
 (頁167より)
  「ルナの体に入った(ブライの)新造細胞は完全に活動していたわけではなさそうだった。
  ほんのわずか、生命を宿すことが出来ただけのようだった。
  2人に別れの時間をくれるために、~というものがいるなら、
  そう計らってくれたのかもしれない・・・」

12: 2時間半に短縮された短縮版一番の疑問なのですが、カット最有力候補
   (編集でごまかしてるけど繋がってない)
   の「(要潤こと)バラシンと(鉄也こと)キャシャーン戦→ブライ研究所で再登場の間」
   のシーンで、ブライが、なぜ研究所に母船で乗り付けたのか?
   特にブライ母船が研究所に突撃しなければならん理由とはなんだったのでしょうか?



  
 これには2つの意見があり、そのいづれか、又は双方が理由だったとする各説が出ています。
 
  ・ ブライは鉄也がバラシンと第七管区にいるのを知らず、まだ研究所付近にいると思い込んでたとか?
   「仲間はもうお前しかいない」と言ってたし、説得して「弟として」、引き込みたかったかと。
   で、例の稲妻モノリスが実際に鉄也を第七管区からワープさせたと。
 

  ・ 研究所の赤い培養液?の争奪戦だったかも・・・・(初期投稿から)
   新造人間達があの城にたどりついて体に打ってた注射液が赤かったので、何らかの生体維持の為に
   補充液が必要、とか研究所の施設が必要だったとの見方が自然だが

   流れからみて、実はその二つが目的だったともみえなくもなく、4時間のフルサイズ版までの議論の
   要(かなめ)かと思います。


 
13. 新造細胞が発動したときとかに出る, 幾何学模様の火花みたいなのは何

  視覚的に見えるものなのか,それとも冒頭の鉄也の霊のように,
  特定の次元や空間を通して見えるものなのかは定かではありません。
  ですが,その幾何学模様は「セフィロトの樹」の一部分のようにも見えます。
  本編では,稲妻モノリスの意志の発動・もしくはそれによって与えられた
  新造細胞の力の表現として顕れてました。

 セフィロトの樹(木)に関する参照ページ
  (以下のリンク先の皆様の貴重な文献を参照致しました。感謝致します)
 
 http://homepage1.nifty.com/OMEGAPOINT/myth/israel/page4.htm

 
 http://urawa.cool.ne.jp/seraph/sephirot.htm
 
 http://ww2.tiki.ne.jp/~saramasa/sefirotonoki.htm
 
 ユダヤ神秘主義者によると、神が宇宙を創造した際、十の基礎となる知力を放出したという。
 このそれぞれの知力が神性の側面を表す。
 
 カバラの『光輝の書(ゾーハル)』では、神とは私たちからは知識も想像も及ばない存在であり、
 あまりに高位に位置するために、十のセフィロトを使って創造物の管理を行っているという。
 セフィロトの木はカバリストのシンボルとなっているが、
 これは天国の生命の木を意味し、宇宙そのものを象徴している。
 この無限に広がる大宇宙と、そして人体の小宇宙を表す。
 セフィロトの木は十の球(セフィラー)と二十二の径(パス)から成り、
 各セフィラーにシンボルとなる大天使がいる。 
 また、各セイフィラーは4つの
世界から形成されている。


 
14:鉄の塊のツメロボを手刀で真っ二つにしたり、キックでツメロボの胴体に風穴を開けられる割には、
   バラシンの刀であっさり貫かれてしまうのが不思議に思った。


   これについては大きく分けて二つの意見があります。

 1.  手刀・手拳やキックの際は、その部分だけ衝撃波が発生して身体を保護するらしいよ。
    スーツの機能では無くて新造細胞とリンクした雷オブジェと言うか、イナヅマモノリスの力らしい。
    ラスト付近で巨大ロボットの爆発の時もバリアみたいなのに守られてたし
    いづれにせよ亜細亜連邦程度のロボットすら作れない科学力では無理
    イデの力 (注:イデオンという作品に登場する無限力の絶対意志のこと)に護られていれば無敵なはずだ。
    でもその力が働いていないと、バラシンの刀にさえザックリと切られてしまう
 
 2.  コンクリートブロック投げられたら死ぬけど、拳でコンクリートブロック割る格闘家と同じ原理だな.


  どちらが適切なのかはDVD発売まで待つしかないかもしれません
 

鉄也・ルナについての質問





1: 結局兵士としての鉄也はどのようにして死んだの?
 巷で言われてるように、やはり「ブービ・トラップ」なの?


 公式ページのトップ絵(読み込み時に毎回変わる大型画像)の中に、
 その核心に触れる画像が何拾分の壱かの確率で登場します。
 この画像から推察するには、
 
 (い)
 まず、
 「アップ近影で撮られた母親とおぼしき女性」
 が、手榴弾を握って倒れている画像がみられます。
 どうやら自決しようとして、母親が何らかの原因で力尽きたか、亜細亜連邦の兵士に銃で
 撃たれるかして既に死んでいたみたいです。
 
 (ろ)
 子供は健在、けど、たまたま手榴弾のピンを無邪気に、もて遊びながら
 握っていた・・・

 (は)
 鉄也はこれを見つけ、「危険だ!助けなくては!」と咄嗟(とっさ)に母親から、
 子供を引き離し取りあげた。
 

 (に)
 手榴弾本体は死後硬直した母親の手に握られたまま離れない!
 子供はピンを無邪気にも握ったままでいたところ、母親を子供から引き離そうとした時に、

 「子供が母親から離れまいとして」
 強く握りしめた!!
 その為に爆発ピンが引っ張られて抜けた・・・ 

 (ほ) 
 鉄也は、「あ!」っと気がついたけど、自分1人なら逃げられるのに、
 子供を抱えていたので、「どうする!」という一瞬の「自問自答」の選択の迷いが
 時間のロスを招いた!

 (へ)
 とにかく逃げようと、母親のいる、つまり手榴弾のある方向から、後ろ向きに 
 (つまり手榴弾のあった場所に背を向けて)
 
 逃げようとしたけども、間に合わず爆発。
 距離はそれなりに稼げたけど、断片を浴びて死亡!
 (子供は無事と思うけど画面には出ない!!)

* 沖縄戦(糸満の摩文仁)やサイパン戦(バンザイ・クリフ)で実際にあった史実
  (米兵のヤマトゥンチュ(日本軍)の第32軍守備隊によるブービートラップ死亡例)
  と同じ展開ですね。

結局、亜細亜連邦の兵士が母親の死体を使い細工した「ブービートラップ」の可能性が
大ですけど、上記の展開を順にみていくと、不幸な事故の可能性も捨て切れません・・・

5月22日に再度2回映画を観て分かったこと>
再度映画を観ると、赤ん坊の衣服と手榴弾のピンはひも状のモノ(二重螺旋の白い糸)で結ばれていて、鉄也が抱き上げた時に、「ピンッ」という音と共に抜けるシーンがありました。

やはりブービートラップですね・・・!失礼しまし
た。


2: 鉄也は手榴弾の罠で爆死したのに、死体に損傷がないのはなぜ?

   周りの兵が「危ない!」と叫んだ瞬間に飛びのいたので、外傷は少なかったが、
   爆風の勢いでショック死したと思われます。
 
   *ノベライズでは、いきなり省略されている。
     他、国葬の時頑張って死体装飾の人が修理したとの少数意見あり。


3: キャシャーンは、新造細胞の効果で常に外圧を加えていないと体が破裂してしまうので、
   それを防ぐために耐圧スーツを身に着けたのに、四天王が何も措置してないのに、
   破裂しないで動けたのは何故?

  「イ」説
   キャシャーンは元々人間であったものを、新造細胞で応急的に修復・強化しただけの為、
   オリジナル・ヒューマンを基本設計から再構成したブライ達と違い、皮膚などの器官は
   筋肉の強化に耐えるだけに成長できなかった。(小説版はこの説)

  「ロ」説
  新造細胞は意志の力により進化する細胞であり、能力だけでなく欠点も人それぞれである
  から。


 
ここで、トラネコさんの興味深い考察がありましたので参考までに挙げておきます。

 『キャシャーンだけが、他の新造人間達とは違って、スーツを着用しなければ
 ならないのは なぜか』

 『鉄也は、もともとオリジナル・ヒューマンでは なかったのでは。 ブライ達、
  第七管区の人々は オリジナル・ヒューマンである。
  彼らは、新造人間として甦った後も、特殊なスーツを必要とはしていないようだった』
  (城に至るまで、彼らはスーツをまとっていない)。


4: いわゆるアニメ版デザインの「キャシャーン・ヘルメット」は、なぜ物語冒頭で落ちたのか?

   監督は「 キャシャーンを不完全な物=人間と同じとするため、あえて
   外したとのことです。
   (なお、映像にするにはダサかったので、壊れたことにして、以後の
   キャシャーンのイメージから外したという感想もありましたことを
   付け加えておきます)。


5: キャシャーンとルナのシーンなどに観られる、二重映像の意味は?

   監督のインタビューによると、時間のズレを表現している解釈の方
   が正解らしい。
   たぶん、あの時点と戦争に行く前の鉄也(とルナ)の似たシーン2つを
   多重露出的な演出で対比しているんじゃないのかな?


6: 東博士がルナを撃った時に言った「どうせ生き返る」の意味は?
  上月博士がルナの義父である設定の意味や、ルナだけ漢字の
  でなく「カタカナ」表記設定の訳は?

  ルナはもしかすると元々第7管区のオリジナルヒューマンの血が
  何らかの形で関係していたのでは?という説があります。
  それなら、ブライの血(新造細胞)で鉄也のように、何らかの補強
  スーツ着用などの無理なしで復活したことを説明できるから?
  あくまで1つの説です。

「こんにちわんこ」さんの投稿から興味深い意見がありました。

  東博士は「新造細胞でどんな体のパーツでも出来る」と言っていたが、
  実際は全くわかっておらず、現実には、 新造細胞の培養実験プール
  に入っていた物は分割した第七管区民であっった。

  そこに雷(モノリスのようなもの)が落ち、液体が蘇生液に突然変化
  (第7管区民の血液中の新造細胞が覚醒?)
  そして「オリジナルヒューマン」復活!

  プールの内容物を知っているミッチー内藤は、それが新造細胞から
  生まれたのではなく、本来は復活した七区民だとわかるので、
  軍令206号発動して始末しようとした。
  (復讐、人体実験の暴露を恐れて)

  当然博士もそれが培養細胞ではないのは知っているので、
  プールの秘密に感づき、試しに鉄也を漬け込み、復活!

  (このことを知ってる上記2人は「ミドリ」は生き返る、ルナだってそうさと
   言えたし、自らもプールに入ろうとする)

  上条、もしやと思い蝶を殺してプールへ浸けたら復活。
  上條息子は今まで恐れていたブライ達新造人間は新造細胞から
  「生まれた」新造人間ではなく、七区民ことオリジナル・ヒューマン
  が、結局は基は死体というか、人間の部品から作られた
  「人間」だと気付いて「こんなからくりか!」



7: ブライが放った巨大ロボットの最終攻撃らしきカウントダウンの時計を
  止めようとしたキャシャーンだけど、あれが発射装置であると即座に解っ
  たのはなぜ?
  なお、自爆装置(自動侵攻歩行爆弾としての最終兵器?)なのでは?
  との意見についての回答も追加します!    


 (イ) 鉄也は事前にブライから聞いていたのかも。

 (ロ) 直感でわかった。など。

 (ハ) 自爆装置が発動しそうになってキャシャーンが止めに入った」
     というのが多い見方。

 (ニ) 「いや、あのまま動き続けられた方が被害でかくなると思って、
      自爆させたのかなと。攻撃装置とは思ってなかった。
      自爆装置だと思ってた。
      つまり、キャシャーンの意志に反して爆発してしまったってこと?」


8: ルナと鉄也が、最後にバラバラに弾けたのはなぜ?

   ルナが鉄也のプロテクトスーツを外した為らしい。
   映画版では美しく描いてあるが、おそらくあれは体が弾け飛んだ瞬間、
   そしてその後のイメージシーンを描いたのでは?

   でも、魂の開放の方が正しいのかも。 (イデオン発動篇みたい?)
   ちなみに、ノベライズではルナは途中で力尽きて、
   鉄也も死んだ事になっているので、きっと満足して死んでいったんだろうね。

9: 鉄也や、ルナ達家族が若かったころの映像は、
   緑豊かな田舎だったのに、十数年で草木が一本も生えないほどの
   工業が発達したの?

   どうも、あのシーンは過去の世界ではなくて、戦争が起きなかった
   場合の“もしも”の世界らしい…
   この他、あの映像は内地である亜細亜國(日本本州本土)の可能性
   もある。アメリカの首都ワシントンのように外地を公害で汚染しても
   皇居周辺とかは比較的自然が残されているのでは・・・ 

10:現在調査中の謎・・・皆様の御協力をお願いします!!


 「質問よろしいでしょうか?」  

 名前:「花」さん 投稿日付5月20日(木)午前2時40分

ラスト、ルナにブライの意識の混ざった状態(?)で、
ルナとブライの声がユニゾンで喋ってる台詞があるのですが、
どうしても聞き取れません。
2回頑張ったけど無理でした…。

ブライの泣いてる顔がワンカット入るので、
ブライの意志も働いてる台詞だと思うのですが、
「こんなこと、したくないのに…
 憎しみを、終わらせたい…」
…というように聴こえます。その先がどうしても聞き取れません。
御意見があったら伺いたいのですが…。

 おたずねの件、確かに聞き取りにくいです。
<5月22日に再度4回映画を観て、壁際のスピ−カー席にへばりついて聞いて、ラストシーンのみ  MDに録音して更に聞いて分かったこと>

 確かな部分のみのバージョンは下記の通りです・

 「鉄也・・・・・・逃げて・・・・・・」

 「これは・・・本当の私じゃない・・・・・・・」

 「こんなこと・・・・本当は・・・したくないのに・・・・」

 (スーツをあけるバリッという音と鉄也のうめき声)


 「憎しみを忘れさせたい。・・・「????????」(ブライの声と被るので聞き取れない)、

  ・・・やり直したいのに・・・」

  決定的に確定するのは、DVDの発売を待たねばなりませんが、私たち「優衣」と「愛」の
  二人が劇場に何度も足を運んでも確実に確認出来た結果は上記の通りでした・・・

 敢えて私なりに不明瞭な部分を28回聞いて、前後の文意から解釈した
 バージョンを下記に挙げておきます。

 「鉄也・・・・・・逃げて・・・・・・」

 「これは・・・本当の私じゃない・・・・・・・」

 「こんなこと・・・・本当は・・・したくないのに・・・・」
  (ルナが鉄也の正面から抱きつき、手を後ろに廻して
   スーツを左右に引き裂こうとして力を込め、同時に響く「バリッ」
   という音、そして鉄也の「うっ」という、激痛のうめき声)

 「憎しみを忘れさせたい。・・・

 「・・・過ぎ去ったこと全てを捨てて(ブライが主導でルナを突き動かす
 ような部分あり)、やり直したいのに・
・・」

 この部分は私たちの方でも自信がありません。

 スタッフの方々、DVDでは是非、耳の不自由な方の為にも、 
 字幕をお願いします。


 
 この見解で間違いないか、映画を確認にいける皆様のご協力を
 お願い致します(m_m)



参考:小説版の「ルナ」のラストシーンでの言動

管理者(文章担当):「遠い海から来た優衣」

 これを答えというわけにはいかないのは百も承知ですが、
 小説版でのルナのラスト付近での発言を抜き出しておきます。

 「鉄也・・・逃げて・・・」
 (中略)

 「鉄也・・・体が勝手に動くの・・・」
 (中略)

 「鉄也、私を殺して・・・」
 (中略)

 (「俺には君を殺せないよ、ルナ」の呼びかけに対して)
 「それじゃあ、鉄也が死んでしまう。 お願い、私を置いていかないで!」

 <途中一段落分の描写省略>
 「鉄也・・・大丈夫よ鉄也。なんだか体が楽になっていくわ」
 (中略)

 「悲しまないで、鉄也。わたしは幸せなのよ?」(臨終)

 <参考:鉄也が応えて>
 「ルナ。俺たちはも離れない。俺はたとえ血の一滴になってもお前と一緒にいる。俺たちの子供。そ れはきっと希望という名前なんだ!」 

 <終幕、稲妻の先の惑星での希望のイメージシーンへ・・・>
 


亜細亜連邦についての質問

1: ミッチー(内藤)や東教授や第七管区の民(少数民族)の死体の一部に
  ついてた手首のコードは何?

   被支配層の個別ナンバーかと思う。
   大亜細亜連邦共和国は「全体主義」の父権制階級社会。

   女性の発言力なんか、西洋はもちろん、今の日本よりもなおずっと
   狭そう・・・

   臣民化政策で大陸の人々が日本語を公用語として話すような
   世界だから

  大亜細亜連邦共和国は「全体主義」・「選民主義」・「独裁制」が長い戦争の間にずっと
  続いてきた世界の国家です。
  政府に反逆するもの、征服されても亜細亜連邦に抵抗する民族は儒教的な壱罰百戒の
  原則により子から孫へと下層民の証を植え付け、階級社会を通じて無理矢理複数の民族、
  そして亜細臣民を強固に歪んだ愛国心でまとめている連邦国家のようです。

  ですから、おそらく内藤や東博士の先祖の誰かが政府に反抗したか、亜細亜政府に抵抗
  した民族である等を理由として下層階級に落とされ、後の子孫まで差別が続いているの
  でしょう・・・

 以下小説版53頁より

  「この時代、戦争に反対する反政府主義者は弾圧され、その子供に至るまで厳しい迫害
   を受けた。
   結果階級制度が生まれ、奴隷とでもいうべき下層階級が出現していた。」

   「下層階級出身の人間はよほどのことが無い限り,社会の上層に浮上出来ない。
    そして浮上するためには、愛も、恋も、およそ人間らしい感情の全てを
    捨て去らねばとうてい叶わなかったのである。」

   「東博士は無意識に自分の手首をなでた。内藤にも、博士の手首にも同じ刻印がある。
    もし、妻のミドリと出会わなければ、博士もまた、この世界で人間の情というものを
    知らずに一生を終えたことだろう。」


2:上条将軍は息子に捕らえられてたのに何で出てこれたの?

  小説版142頁の内藤(ミッチー)を切り捨てた、上條(息子)の言が回答
  になるかと思われます。
  内藤の手の者、もしくは混乱に乗じた将軍の手の者が手引きして逃がし
  た可能性が考えられます。
  内藤ミッチー本人がそのことを知っていたかどうかは不明ですが。

 <5月22日に再度2回映画を観て分かったこと>
 少なくとも映画では違ってました。
 ラボで、組織検査をしている内藤ミッチーの背後から車いすのいきなり上條将軍と武装した一派
 が乱入し、「私の新造細胞はまだ出来ないのかね?」と問いかける。
 ミッチー内藤は大変驚くが、殺そうとしないのでまた驚く・・・
 というシーンがあるので少なくとも将軍は自力で脱出したと思われます。
 内藤ミッチーはその後寝返ったかは不明ですが・・・

 なお、将軍は「どういうことかわかるな?」という旨のクーデターの失敗を電話口で息子に
 ほのめかしますが、一方で、電話口の向こうの司令室で、暗闇の中で、感極まった父将軍が
 涙ぐんでいました。
 これは結局は父将軍の奪回も一時の栄光を取り戻すほどのものではなく、息子の失態の責任
 をこの後取らされる可能性も考えられます。
 息子と分かり合いたかったと部下の誰もいない、明かりも灯ってないくい暗黒の指令室で、
 寂しくすすりなく父将軍が哀れでしたね・・・
 

なお、小説版142頁からみるこの辺りの展開はだいぶ異なってます。
  上條中佐
  「私の父(上條将軍)が、監禁場所から脱出した。
  手引きをしたのは貴様だ! 私は裏切りが嫌いなんだ!」


3: 亜細亜軍との最後の戦いでは、人間の軍隊がロボット軍団を押していた
  (戦車で踏み潰せるくらい余裕)のに首都(実際は拠点工業都市にすぎ
  ない)がボロボロに攻められたのはなぜ?

  ノベライズでは上条中佐が上条将軍に政権を奪い返されて、
  兵力では再び政権を奪える可能性があったのに、
  新造人間との戦いの為にあえてそうはしなかった、というくだりがある。

  なので、城を攻めたのは上条中佐の軍で、街を守っていたのは別の指揮
  官の軍だったからかも。


  なお、アメリカのワシントンD.Cとニューヨークの関係をみてもわかる
  ようにあの上條将軍が支配している軍事工業都市は首都ではないと
  思われます。
  おそらく、Emperor(皇帝)の皇居とその配下の臣民(皇民)の居る首都
  が、海の向こうにあるのではと推測されます。

4: 亜細亜連邦の上條将軍ってどんな地位にいるの?










 
上の画面を観てもらえばわかるように、菊の紋章を椅子の下に引いている。
 本土の(内地)の皇帝に敬意を示すなら、紋章は椅子の尻には引かず、椅子の上か、
 背に「飾り又は宝玉記号」として紋章を刻むはず?
 
 日本本土からは遠く離れた場所にいることから、将軍は内地から、独立した強大な
 権力を持っているように思われます。
  
 日本史に詳しい方なら、戦時中の関東軍を思い出してればお分かりかと思いますが、
 領土拡大の前線を理由に強大な軍隊を与えられ、かつ内地と異なり、大陸の甚大な
 資源を握っているはずですから、亜細亜(日本?)本土に物資補給と引き替えという
 弱みを握っている都合上、大本営も亜細亜(日本?)皇帝側も、あまり口を出せない
 状況なのでしょう。


5:<DVD版>亜細亜連邦国歌にある「遷都」と「死して荒き、わが祖国」の歌詞の意味について

第一管区はおそらく日本国だと思われます(正しくは旧日本帝国)
この国歌の歌詞からみて、おそらく帝都東京はなんらかの理由(核兵器や生物・細菌・毒ガス)で壊滅でしたのでしょう。

それゆえ、遷都が行われた可能性があります。

上条将軍中の核都市がその遷都先なのか、それとも本州のどこかに遷都が行われたのかは不明ですが、いずれにせよ、亜細亜連邦の本来の首都は壊滅し、遷都が行われたと考えるのが妥当でしょう。

祖国を捨て、あるいは新天地を求めて大陸に出た帝国の指導者や将軍たちが建国した国、そんな流れがこの国歌から伝わってきます。